NOTES

ウフィッツィ美術館へ

文化庁へ提出した研修計画テーマは、「イタリア初期ルネサンス絵画の輪郭線的表現からレオナルド・ダ・ヴィンチのスフマートに至る色面境界の変遷と空間構造の変化に関しての研究」という長いタイトルにしました。美術史家の観点ではなく、あくまで画家としてこれを研究することにより、何が得られるのかを文化庁の書類や面接で明確に伝えたつもりですが、ここで書くと長くなるので今は端折ります。
で、そのテーマを深く理解するための模写として、イタリア絵画史上ターニングポイントとも言える「キリストの洗礼」を選んだ訳です。
がしかし、訳あって急遽もう１枚テンペラの模写をせざるをえなくなり、作品を物色しにウフィッツィ美術館へまいりました。
研究テーマに沿ったうえで好みの作品となるとやはりフィリッポ・リッピかボッティチェッリか…
閉館時間で追い出されアルノ川へ出ると夢のような美しさ。

初登校

PM4:00サンタ・クローチェ広場で昨年入学許可書の件でお世話になった通訳さんと待ち合わせ。語学学校と美術学校の先生に紹介していただきました。（今日は授業なし）美術学校ではIl corso di Tecniche Antiche（古典技法コース）でヴェロッキオ「キリストの洗礼」（ダ・ヴィンチが20歳の頃描いた天使）を模写をするつもりで準備してきましたが…　ちょっと問題発生。（詳しくはまた）

学校は来週火曜日から。イタリア語さっぱりわからん私が果たして授業についていけるんでしょうか。乞うご期待。
ポンテ・ベッキオ。訳すと「古い橋」。違法建て増し建築みたいな造形が面白い。

滞在許可証

AM11:30サン・マルコ広場でCさんと待ち合わせ。留学生にとって最大の難関といわれる滞在許可証の申請に同行してくれるという有り難～いお言葉。以前は地元警察署（クェストゥーラ）に早朝から長蛇の列に並んだりと、大変な苦労を伴ったそうですが、2006年12月からは郵便局でいつでも受け付けてもらえるようになり、かなり改善されたとのこと。とは言え、イタリア語だけで書かれた書類の難解たるや！すべてCさんの言われるがまま記入し、郵便局でもCさんにまかせっきり。いとも簡単に仮許可証を発行してもらえたのでした。ありがたや～。今日は朝から曇りでしたが、夕方一瞬差した斜陽が美しかった。

フィレンツェ到着

昨夜１０時に無事着きました。KLMでアムステルダム経由計１７時間の長旅でしたが、出発前日まで仕事で完徹のまま成田に向かったので、フライト中は爆睡してる間に着いたという感じでした。フィレンツェ空港では大家さんご家族がわざわざお迎えに来てくださり、感激。
今日はフィレンツェ美術大学在学中の予備校時代からの友人Cさんとドゥオーモ前で待ち合わせ。近くのスーパー「エッセルンガ」と雑貨屋「ステファン」で必要品を買い出し、おうちでご飯。夜はネット接続を試みましたが何度やってもうまくいかず、インストールCDもイタリア語onlyでお手上げ状態。Cさんのイタリア語力と人脈に助けられ、深夜祝開通！

ご無沙汰しております

まだ日本です。今日二紀の１３０号を搬入。制作期間１０日、完成度２０％、力尽きました。なにしろ昨日までグリザイユ状態で、今日業者が取りに来る直前に３分で人物の足を着彩するという有様。ぼくの絵は制作途中が「絵にならない」タイプなので未完成丸出しです。皆様、くれぐれもぼくの絵を目当てに行かれることのないよう…。しかし未完のうえ、１点しか出品しないので落選するかもしれませんが。

さて、Exhibitionにも載せましたが、日本での展覧会あといくつか残っています。長谷川町子美術館で人物画２点出品中です。こちらはワカメちゃんと花沢さんをリアルに描いてみました。（うそ）個展に出品した作品２点です。

これから荷造りに励みます。