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2008年 10月 22日
苦労話
日記でイタリアの美しい景観ばかり載せていると、まるで優雅な生活をしているように思われるのも嫌なので(笑)、今日は現実的な話を。
とにかく今大変困っているのが、日本から送ったダンボール7箱分の生活用品がまだ届かないということです。ユーロ高で物価が日本以上なので、無駄な買い物をしないよう1年分の服、画材等を箱詰めしたのです。SAL便という2~3週間で届く国際郵便ですが、もうすぐ丸1ヶ月経過…。数着しかない服を着まわすのもそろそろ限界。郵送時には、税関などで引っかからないよう、現地の友人知人から情報を集め細心の注意を払ったのですが…。

イタリアの郵便事情はヨーロッパでも最悪だとか。例えばバカンスに入ると郵便局員もほとんど休み、局に到着した荷物は配送できず大きな倉庫にどんどん貯まってゆき、バカンスの終わった1ヵ月後、倉庫の「入り口側にある最近届いた荷物から」ゆっくりと配送を始めるのだそうです。優先順位なんかありゃしません。さらに最近聞いた話だと、郵便局の局と局をたらいまわしにされるうちに紛失してしまうなんてこともよくあり、最悪中身だけ抜き取られ箱だけ着くなんて嘘みたいな話も。

そんな感じで不安におののきながら生活していましたが、昨日外出から戻るとポストに郵便局の不在通知が!ついに来たか、と読めないイタリア語に目を通すと嫌な予感。大家さんに訳してもらったら、「身分証明証を持って指定の郵便局まで取りにくること」。指定の郵便局を調べるとバスで30分はかかる所!どーやって、1個14kgのダンボール×7個を持って帰れっていうんでしょうか!?
大家さんは「これがイタリアだから」と、快く車を出してくれ、今日その郵便局へ。
そこで待っていたものは…荷物ではなく、コレでした。
苦労話_b0142265_10103746.jpg
Questura di Firenze (フィレンツェ警察署)からの手紙。現在仮申請中の滞在許可証の発行についての記載でした。荷物じゃなくてかなりガッカリしたけど、この通知がこんなに早く来るのは画期的なこと。しかし、記載内容にはオチが。
「2009年6月22日12:30、署に手続きに来ること」。発行はその3ヶ月後くらいということは、ちょうど日本に帰国した頃、晴れて滞在許可証がいただけることになったのでした。
# by ryo_shiotani | 2008-10-22 00:00 | フィレンツェ留学記
2008年 10月 18日
コルトーナ
コルトーナ_b0142265_8575917.jpg
丘の上の小さな町コルトーナへ行ってきました。フィレンツェから各停列車で1時間半、バスに乗り換え山道を15分。眼下にはトスカーナののどかな田園風景が広がり、レンガ色の中世の建物が残る光景はまさに絵本の中に飛び込んだよう。
コルトーナ_b0142265_9265511.jpg
フィレンツェは田舎町とは言え交通量と観光客が凄まじく、一日中騒音が絶えない。
この町に降り立ったとたん、久しぶりの静けさに感動してしまった。ああ、落ち着く…。
コルトーナ_b0142265_9471785.jpg
サン・フランチェスコ教会を参拝。ファサードは13世紀頃のままらしく素朴で温かみのある感じですが、内部は17世紀に大幅に手が加えられ、豪華な感じに。堂内左右にはやはり17世紀のバロック的な油彩大作がズラリと並んで圧巻ながら少々重々しく感じていると、何故かそのうちの1点が外され床に置かれている。その絵があった場所にはやさしいフレスコ画が顔を覗かせていました。
コルトーナ_b0142265_10251585.jpg
建設後、最初に描かれた作品でしょうか。オレンジの鮮烈な色彩が残っていることに驚きつつも、17世紀の写実的でドラマチックな油彩画よりずっと神聖な印象を受けました。
この後、教区博物館へ。ここの目玉はこの町出身のルカ・シニョレッリですが、カチコチの人体表現とうるさい構成があまり好きになれず。予想通り良かったのが、フラ・アンジェリコ「受胎告知」。
コルトーナ_b0142265_1050580.jpg
非常に気品高い作品でした。サン・マルコ修道院の受胎告知はフレスコなのでこちらのほうが圧倒的に完成度が高く感じる。円と直線のリズムや明暗構成がきれい。実物を見て一番先に目に付いたのが意外にも金箔の部分。高い位置に展示されているので見る角度によって箔に外界が映りこみ、表情を変える。この効果が不思議にこの作品をより魅力的にみせていました。
コルトーナ_b0142265_11442219.jpg
2階飛び出してます。これは中世の建築法の家だそうですが、梁の部分がなんと木です。弓なりに反っててコワイ。当時一階の面積で課税額が決まったので、節税対策だったとのこと。大昔から切実だったんですね…

帰りの電車内ではイタリアらしいハプニング。
陽も落ち相当暗くなっているのに、なかなか車内に電気がつかない。ああ、節電しているのね…と思ったら!前後の車両は煌々と点いてるじゃん!そう、この車両だけ故障です。車掌さんが検札にくるも、さすがに気まずくなったのか何もせず素通り。車内はその後も点く気配はなくどんどん暗くなっていき、フィレンツェ到着頃には真っ暗闇の幽霊車両になっていました。遊園地のアトラクションみたいで笑えたけど、これ、スリし放題ですよ。しかし乗客の誰一人文句を言わず最後まで平然と乗っているイタリア人はさすがです。
# by ryo_shiotani | 2008-10-18 00:00 | フィレンツェ留学記
2008年 10月 17日
支持体づくり
支持体づくり_b0142265_754846.jpg
日本から送った10数枚のパネルはまだ届かない。(当分研究以外の絵は描かないつもりですが)。と言いつつ手元に支持体がないと何か不安になるし(職業病)、先日授業でやった膠貼りの方法が面白かったので、もう一度自宅で試してみました。左が綿布、右が麻布。板にキャンバスを張る要領で手で引っ張りながら画鋲で仮留めしておき、布が膠水を含んだ際収縮する力を利用しつつ貼るので、気泡が出来にくくピターッとくっつきます。ただし、小品向き。大きいパネルだと布の収縮力に負けて間違いなく反るでしょう。
# by ryo_shiotani | 2008-10-17 00:00 | フィレンツェ留学記
2008年 10月 16日
授業で
授業で_b0142265_112276.jpg
美術学校はアパートからシニョリーア広場を通った延長線上にあり、登校日はmyビチクレッタで中世の石畳をガタゴトと走る、なんか楽しい通学です。
授業でイタリア語も英語もできないチャレンジャーな学生はぼくだけですが、技法の実技は先生のデモンストレーションを忠実に再現すれば良いし、美術用語はもともとイタリア語が多いので経験上ほとんど理解できるという状況です。しかし先日、地塗りをもっと「完璧に」平滑に仕上げたい!という思いが伝わらず苦労しましたが。麻目がまだ見えているのに、先生は「これで十分平滑じゃないか」と不思議そうな顔。日本人が几帳面過ぎるのか?

写真は帰宅の途中ドゥオモ広場にて。中世の建物に馬車が加わると、もう時代がわかりません。
# by ryo_shiotani | 2008-10-16 00:00 | フィレンツェ留学記
2008年 10月 14日
カルトーネ
カルトーネ_b0142265_9225920.jpg
テンペラ模写用の原寸大下図(カルトーネ)づくり。模写に選んだ作品はご覧の通り、ボッティチェッリ「LA PRIMAVERA」の中の三美神の一人。かなりベタな選択ですが、ちょうど「キリストの洗礼」でダ・ヴィンチが描いた天使の横顔と表裏一対だと気づき、これは色面境界の比較検証にはおあつらえむきではないか、と思ったわけです。
模写用カルトーネの場合、マス目を使って拡大縮小したりしますが、今回全部フリーハンドで描かされかなり神経すり減りました。ある意味スパルタです。
パネルへの転写方法も現代だとカーボン紙などで済ませますが、これも使わず。フレスコでは一般的な、下図の線に沿って針で穴を開けていき、上から顔料を落とすという方法。
どれも回りくどいですが、いい勉強になりました。
# by ryo_shiotani | 2008-10-14 00:00 | フィレンツェ留学記
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