2020年 11月 05日
"10-day Artist Challenge" Day 7
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今日は風景を描いたものを集めてみました。
2003年「午後の岬」油彩/キャンバス 60.6×80.3cm
2009年 「朝の河岸」油彩/板 53.0×33.3cm
2016年「晩春近江」油彩/キャンバス 58.3×150.cm
2017年 「一の滝」油彩/キャンバス 227.3×112.0cm
2017年 「月洸」(ホキ美術館蔵)油彩/キャンバス 162×81cm 2枚組
風景は年1~2枚の制作ですが、描いている間は殺風景なアトリエに窓ができたようで、部屋の空気が変わる感じ。風景の中の住人になって散歩するように描写していきます。そのぶん、途方もなく時間がかかりますが…。
西伊豆の黄金崎がモデル。この辺りや安良里港には中学生の頃から1年置きにスケッチ合宿に来ていました。黄土色の断崖はプロピライトという成分を含んでいて、夕日を浴びる と黄金色に染まることからその名が付いたそう。
イタリア留学中によく散歩したカッシーネ公園沿いの光景。アルノ川の流れの弱い場所はこんな鏡面になります。ヨーロッパの緑は色彩豊かで柔らかく、曇り空ではなお美しい。
妻の親戚がいる滋賀は、行くたびに好きになる魅力溢れるところ。レンタカーで琵琶湖一周を何度かしましたが、山道をずいぶん登って出会った棚田。棚田は図形的でそれ自体絵画的なので、自分らしい構築になるよう形を変更したり、遠くに霧を想像でうっすら描き加えてみました。
150号の那智瀧図です。これまでは身近に感じている場所を普遍性のある風景画にするべく描いてきましたが、40代に入り色々心境の変化もあり、那智滝を正面から何の衒いもなく描くことに挑みました。正確にはこの場所には立てないので、正面から見ているように多少創作しています。2015から2016年にかけて、画商さんや家族と3度取材に行き、その時々の天候や水量の違いなどを融合するように描きました。
細長い2枚組の作品。展覧会場ではもう少し隙間を開けて「間」を感じてもらう展示をしています。
夜、竹林に分け入ったときの、怖いような、神秘的な印象を表現してみました。
竹に触れてみると、しっとりと柔らかくあたたかい。頭上では風が吹くたび、カランカランと竹同士が音をたてています。そんな竹たちの肖像画。
by ryo_shiotani
| 2020-11-05 22:49