2020年 10月 31日
"10-day Artist Challenge" Day 4
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今日は美大受験期から大学での習作を紹介します。なんだかお見せするほどのものではないので迷いましたが、これで幼少の頃の昔話から、画集に掲載されている1番古い絵に繋がります。

1993年 17歳

1993年 17歳

1993年17歳

1993年 17歳

1994年 18歳

1994年 18歳
美大の入試は6時間で1枚描かなくてはならないので、それまでの1枚に3ヶ月かけるような表現とはまったく別の、いわゆる受験絵画を描かなくてはなりません。しかし僕にとっては、短時間で形、色、空間を捉える訓練として、予備校での1年半は大変得難いものとなりました。
大学に入っても、一つの課題制作は2〜3週間程度と個人的には短く、課題ごとにアプローチを変えて実験の場にしていました。サークルにも入らず、自宅に帰ると写実的な絵を納得いくまでじっくり、こっそり描いているネクラな学生でした。

確か高3最初の頃。何が描かれているかわかりにくいですが、壊れた木の椅子と傘がモチーフです。とにかく今までの考え方を壊せとの指導のもと、固有色や形に対する観念を取り払うべく試作したものです。空間で見ようとするあまり、雰囲気的になってしまっています。

17歳の自画像笑。この頃小出楢重が好きで、小出初期の赤い自画像に影響を受けて描いたものです。

ザ・受験という感じです。これは重ね塗りしているので、日を分けて6時間くらい描いたでしょうか…。静物より人物の時のほうがわくわくしていました。

予備校では1年間に1回だけ大作を描く機会がありました。といっても30号ですが。時間が短いので荒い表現ですが、デッサン力は先日紹介した高2の頃と比べてずいぶん上がっているかと…。

武蔵美に入ってすぐに風景を描く課題があり、3週間後の講評まで学校来ないで好きな場所で制作するという、今では考えられない授業でした。定番の玉川上水を描く学生や、信州のほうまで行っている学生もいました。僕は実家近くの駐車場で廃屋になっていた蔵をモチーフにし、背景は想定で森のようにしてみました。

朝9時にアトリエに来るとモデルさんだけで学生が誰も来ていない。そんなまったりしたムサビ4号館です。この絵は、シルバーホワイトを1缶使い、筆を使わずナイフだけで描くという実験をしてみたものです。
by ryo_shiotani
| 2020-10-31 18:43