2019年 03月 31日
できた!
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究極の技法書(たぶん)ついに完成しました。発売まであと少しありますが、具体的な内容を宣伝させていただきます。長くなりますがお付き合いください。
この本は武蔵野美術大学油絵学科編として、一般書店で販売する油絵入門書のスタンダードとすべく、教員総出で執筆したものです。絵画の初心者からプロまで幅広い層にお役立ていただけると思います。
全3章からなり、第1章は油絵学科教授個別による表現論です。執筆者は丸山直文、袴田京太郎、水上泰財、小林孝亘、樺山祐和、赤塚祐二、川口起美雄、長沢秀之、遠藤彰子(敬称略)。多彩な作家陣が参考図版を見せながら表現について思い思いに語っており、美大の講義さながらの緊張感ある読み物となっています。
第2章、第3章は本のタイトル通り、絵画組成室の面目躍如たるパートで、川口起美雄、小尾修、塩谷亮、中尾直貴、柿沼宏樹が3年かけて執筆しました。第2章は素材、技法の基礎的内容で、絵画制作における字引きのように使えます。支持体、地塗り、顔料、展色剤、フレスコ画、テンペラ画、油彩画、アクリル画について解説していますが、あまりに学術的な物言いは避け、あくまで絵描きが絵描きに伝えたい、という思いが根幹にあります。ちなみに私は支持体、テンペラ画、アクリル画を執筆しました。
第3章はこの本の要と言うべき、表現の実践編です。デッサンに始まり、テンペラ、混合技法、油彩の制作例を図版多数で紹介しています。単なる絵画技法の羅列ではなく、絵画史において技法と表現がいかに関連しながら展開していったかが理解できるような構成になっています。塩谷はテンペラグラッサによる少年像、油彩(アラ・プリマ)による風景画を描きました。他も豪華作例目白押しです。
4月15日頃発売予定、すでにAmazonでは予約受付中です。専門書ですのであまり多くは刷っていません。初版は割と早く完売する可能性がありますので、ご希望の方は以下より早めにご予約ください。
by ryo_shiotani
| 2019-03-31 04:03