2009年 09月 09日
アッシジ
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今まで相当数のサン・フランチェスコを名乗る教会を見てきていささか頭が混乱してきましたが、この町は聖フランチェスコの生地でもありその総本山が置かれています。その名はもちろんサン・フランチェスコ教会。この教会の上堂の壁面いっぱいに描かれたジョットの「サン・フランチェスコの生涯」の連作は、画集等で見ていた想像通りの素晴らしいものでした。想像以上でなかったのは絵が高い位置に描かれ詳しく見えないのと、保存状態が悪くかすれた印象が強いせいかも知れません。パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂に入ったときの息を呑むような驚きはなかったものの、時の経過の重みを感じさせる落ち着いた色調は、逆に生きた祈りの場として静寂な空気を生んでいるように思えます。
下堂のシモーネ・マルティーニ、チマブーエが描いたフランチェスコにまつわるフレスコ画も圧倒的で、この教会はまさしく美術の館でした。
by ryo_shiotani
| 2009-09-09 00:00
| フィレンツェ留学記