2009年 08月 19日
サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会
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フィレンツェ中の教会をこの1年かけてゆっくり拝観してきましたが、まだ見ぬ最後の大物教会がこのSs.アンヌンツィアータ教会でした。と言っても何度か訪れたのですが、入口からそっと覗くとまさに生きた宗教施設という感じで、熱心な信者の方の出入りが多く、入るのを遠慮していました。今日は観光客が多い時間に合わせて拝観してきました。
大理石をふんだんに使ったバロック調で、なんとなく寺院という言葉がしっくりくる雰囲気。ローソクを多用しているためかススで全体が黒ずんでいます。写真中央の小礼拝堂や、内部の基本設計は彫刻家で建築家のミケロッツォ作。祭壇画は古いものだとカスターニョのフレスコ画(1456年)、ルネサンス期はペルジーノ、アレッサンドロ・アッローリ、ブロンヅィーノなどの油彩があり、美術館級の作品がひしめいています。
教会入り口にある回廊(天窓があるのでアーケードといった印象)には、アンドレア・デル・サルト、ポントルモ、ロッソ・フィオレンティーノらのフレスコ画が並んでいます。ここは教会の外なので、何度も鑑賞しに来ました。天窓のおかげで冬は暖かく、浮浪者のたまり場となっているのには閉口しましたが…
デル・サルト門下だけあって、ロッソとポントルモの共同制作は作風が似ていて違和感がまったくありません。
教会前の広場にあるヨーロッパ最古の孤児院、捨て子養育院へ。ここは現在ユニセフの事務所や美術館になっていて、収蔵品は少ないですが見逃せない作品が2点ありました。ギルランダイオの「三王礼拝」、ピエロ・ディ・コジモの「聖母と聖人たち」。修復したばかりの美しい色彩とキラキラしたニスの仕上げが作品をより輝かしていました。
孤児院の柱廊にある布に巻かれた子どものメダイヨン。アンドレア・デッラ・ロッビア作。
デル・サルト門下だけあって、ロッソとポントルモの共同制作は作風が似ていて違和感がまったくありません。
教会前の広場にあるヨーロッパ最古の孤児院、捨て子養育院へ。ここは現在ユニセフの事務所や美術館になっていて、収蔵品は少ないですが見逃せない作品が2点ありました。ギルランダイオの「三王礼拝」、ピエロ・ディ・コジモの「聖母と聖人たち」。修復したばかりの美しい色彩とキラキラしたニスの仕上げが作品をより輝かしていました。
by ryo_shiotani
| 2009-08-19 00:00
| フィレンツェ留学記