2009年 03月 26日
シエナ (2)
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当時の祭壇画はビザンティン様式を踏襲することが暗黙の了解だったので、金太郎飴状態になることは必然でした。今回大量の同じ様式で描かれた作品を一気に見て感じた小さくも大きい違い、それは巨匠の描く顔には気品がある、ということ。
シエナ派は16世紀のソドマ、ベッカフーミあたりで終焉を迎えるわけですが、この時代の作品は絵画技術の粗さや奇妙な表現ばかりに目がいってしまい、キリスト教絵画を逸脱している妙な作品も多かった。しかしベッカフーミのカルトーネ(超大作の木炭デッサン)はまるで最近描かれたように生々しく、見ごたえがあった。
そんなこんなでこの美術館相当疲労します。気が付けばドゥオモ附属博物館に行く時間も体力も残っておらず、次回に持ち越し。へとへとでバス乗り場へ。
by ryo_shiotani
| 2009-03-26 00:00
| フィレンツェ留学記